ファッションデザイナー成功事例 松岡佑太さんインタビュー

マテリアルセンターとの出会いをきっかけに加速度的に躍進したファッションデザイナーの松岡さん。YUTA MATSUOKAの立ち上げから未来ビジョンについてお話を伺いました。

YUTA MATSUOKA
1990年 東京生まれの岐阜県瑞穂市育ち。名古屋学芸大学卒。
卒業後すぐにブランドを始め、15ssより東京での展示会をスタート。以後毎シーズン展示会形式で発表している。デザイン、パターン、サンプル縫製などほぼ全て自社アトリエで行なっている。オリジナル生地は地元尾州で毎シーズン織っている。http://yuta-matsuoka.com

松岡さんはいつ頃からデザインが好きだったんですか?

幼少期からなんとなくデザインが好きでした。これは多分私の両親の影響だと思います。私の両親は、昔から洋服が好きでしたから、家にはステキな洋服が多くありました。そんななかで育ったこともあり、中学校を卒業するくらいから、漠然と「洋服に関わる仕事をしたい」と思うようになったんです。

どこで洋服の勉強をしたのですか?

名古屋学芸大学のファッション造形学科に入学しファッションに関すること、洋服に関することを学びました。

マテリアルセンターとの出会いは?

大学に通っていた頃から存在は知っていたのですが、一般人が普通に入れるようなところだと思ってなかったです(笑)卒業してから ジャカードのオリジナル生地を作りたいと思って、相談しに来たのがきっかけでした。 友人が働いていた会社の女性社員(n’ui の岩崎久留美さん)にマテリアルセンターに連れてきてもらったんです。

マテリアルセンターの第一印象は?

アーカイブの半端ないボリュームに驚きました!施設を丁寧に案内していただいてとても好印象でした。いくつか「こんなイメージのものを作りたい」というと、即答で「つくれるよ!」って(笑)

それで、はじめて作った生地がこちらです。

これが最初のオリジナル生地。チェックのものが完成。イメージどおりの満足いくもに仕上がって、改めて「こんなのが作れるんだ」と感動しました!!

素材の知識なんて、ほとんどなく、何をどうしていいかわからなかったんですけど、とにかくマテリアルセンターの岩田さんに相談したら、自分の頭の中に描いたイメージをそのまま表現することができたんです。すごいですよね(笑)

これをきっかけに、その後も数種類のオリジナル生地を開発しています。マテリアルセンターで生地のアーカイブを参考にしたり、相談しながらオリジナルの生地を作ったり、本当、楽しいです。

うまく行き始めたきっかけは?

オリジナル生地の4作目ですが、この白い生地を開発しました。

もともと、ある一定のパターンで仕上がった生地を、わざわざ、手作業で切ったり、結んだり。。誰にも真似できない世界にただ一つのものです。これが、2017年にファッション雑誌の「装苑」という雑誌に掲載され、それから徐々に、取引先が増えていったんです。嬉しかったですね!

現在松岡さんは、主にどのような洋服をつくっていますか?

基本的にはセットアップをメインにコレクションをつくります。
ホームページに過去のコレクションも掲載してありますので、ぜひご覧ください。
http://yuta-matsuoka.com

将来のビジョンなどお聞かせください

近々、岐阜市にショールーム兼アトリエを持ちたいと考えています。実店舗をもつことで、直接、エンドユーザーの方と話すことができるので、意見を聞きながら、もっともっといいものを作っていきたいです!そして、取引先を次第に増やしていって、ビジネスもサクセスさせたいです!

マテリアルセンターのような場所があるのは本当に嬉しい。貴重な場所ですね。これだけのアーカイブが見れるのは全国でもここだけ、もっと活用して視野を広げていただければ嬉しいです。 料理と一緒で、ファッションは素材が非常に重要ですよね。よい洋服を作るには、まずはいい素材をたくさん勉強しないと。また、繊維工場にも直接つれていってもらって、実際に工場の職人さんにお会いして話を聞けるっていうのもすごくいいです!勉強になります。このマテリアルセンターに出入りすると、いろんな人との出会いもあって、その出会いの中から新しいものが生まれることもあります。その出会いが今では、自分にとってとても貴重な財産になっています。


取材にご協力いただいた松岡佑太さんが代表を務める「Yuta matsuoka」の公式ホームページはこちらからご覧ください。
http://yuta-matsuoka.com

織研新聞 掲載記事